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「陰徳あれば陽報あり」の教え

お墓は先祖の霊が安らかに眠る聖域であり、また我々が供養を通じて、一家の繁栄と安心立命を祈るところでもあります。
それは、魂の究極のよりどころといってもよいのかもしれません。

先祖に追慕の意を表すにせよ、家内の無事祈願を託すにせよ、我々が目の前にするのはお墓です。
そこに念ずるこころが向けられます。

墓相は、古代中国における儒教の「孝」の精神に由来しているといわれます。
その教えるところにより、古代の中国人は親の墓地を定める際には占い師を呼び、吉となる土地を探したといいます。

何が選択基準になったかといいますと、それは自然条件であります。
風通しがよく、水はけもよく、地勢にめぐまれたところが墓地にふさわしいとされました。
ひらたくいえば、この世に生きている人にとって最も望ましい住まいの条件を、故人に対しても、同様に求めたということです。

この墓(地)相という考えが日本に伝わったのは、はるか時代を隔てて明治時代に入ってからです。
日本での墓相の始祖と呼ばれる中山通幽は、「陰徳あれば陽報あり」とし、隠れた徳(ようするに先祖への供養)を積み重ねていけば、その祈りは必ずや報われ、一家の幸福をもたらすことを説きました。
この考えが、さらに時代が下り現代に至ると、「徳」が「陽報」(幸福)をもたらすという考えにとどまらず、お墓そのものが吉凶に大きくかかわると唱えられるようになります。

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